粋な消し、無粋な消し。

2007/08/04

水着彼女水着彼女
作家:ぼっしぃ
レーベル:ワニマガジンコミックス
発売日:2007/07/31
価格:1,050円

現物を見てきたが危惧していたとおり“消し”*1にやる気が無くがっかりした。作品自体は良かっただけによけいに失望感が増す。
私のblogは大人向けなのでそもそも論をやる気は無い。性器は見せないというルールの中で、どれだけ限界に近づけるかを競うのが粋というものだ。
そうだが、ワニマガジン社の成年向けコミックはなぜあんなに無粋な消しを入れるのか理解に苦しむ。実際、売り上げにも直結する部分であるし、なによりも編集者の腕のみせどころをどうしてああダサく処理してしまうのだろう?
コアマガジンや茜新社の出版物は、ときに編集者の手が後ろに回るんじゃないのかと思うくらい、しっかりとした仕事をしている。これはエロ漫画家に対する誠意の表れといっても過言ではない。印刷できない部分まで丁寧に作画されたものをどれだけ読者へ見せるかへのチャレンジは、所轄から呼び出しがかかるかもしれないリスクを考えると、愛がなければできないことだからだ。
墨ベタでオマンコの上にべったりと線を引くだけなら、素人でも出来る作業だ。そこをいかに線を細く短くするか、あるいはカラーページならば背景と併せる、モザイク処理をかけるなどの専門的な技術こそが、プロの仕事だといえるだろう。
あえて、成年向けと銘打った本に対しては読者も期待するし、作者もそれなりのこだわりをみせる。それを編集段階の無粋な処理で台無しにするワニマガジン社は、もっと同業他社の努力を見習うべきだ。

追記
この文章を書いた直後に、現役の漫画家の方からお叱りの意見をいただいた。
“消しを薄くするのが読者サービス”
と考えている編集者がいたら。その人には自分の作品の修正は任せられない。
もしも、消しが原因で警察から事情聴取を受けて最悪、家宅捜索などをされると、自分一人ならばともかく家族に迷惑をかけることになる。
また、警察沙汰になるとその他の単行本の発売も、警察を刺激しないために見送られる可能性もたかく、同様に雑誌への掲載の道も絶たれる。それは生活の糧を失うことであり、生きていくことができない。
編集者の重要な役割の一つは作家と雑誌を守ることであり、いたづらに法に挑戦するような者は編集者失格である。
現在、意見をいただいた方はインターネットでの活動を控えておられ、原文にリンクができいないため、私の記憶にもとにいただいた意見の大意を再現した。なので、追記の内容についての責任のすべては私にある。

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